プリスクールが気になっているものの、まだよく知らない保護者の方も多いのではないでしょうか。そんな保護者の方に向けて、プリスクールについて基本からわかりやすく解説します。

プリスクールとは?

プリスクールとは、小学校に入る前の子どもを英語で保育する施設です。プリスクールによってカリキュラムはさまざまですが、英語で会話をしたり、歌ったり、外で遊んだり、年中行事を他の子どもと一緒に過ごすなどします。

欧米で「Preschool」は、国によって意味する範囲が異なるものの、一般的な保育園などを指すことが多いです。一方、日本のプリスクールは主に日本語を母語とする子どもを英語で保育するのが特徴です。

また、プリスクールは子どもを保育しますが、多くの保育園や幼稚園とは異なり、学校教育法や児童福祉法に定められた基準に該当しないため、自治体からの認可を受けていません。

インターナショナルスクールとの違い

プリスクールについて調べていると、インターナショナルスクールの情報にも触れるでしょう。両方とも英語での教育が行われる施設ですが、プリスクールとインターナショナルスクールは何が違うのでしょうか。

インターナショナルスクールは、基本的には海外から引っ越してきた子どもや帰国子女など、英語を母語とする子どもを受け入れる学校です。近年では英語を母語としない日本人でも受け入れるインターナショナルスクールもありますが、入学には子どもや保護者に高い英語力が求められます。対象となる子どもの年齢は、プリスクールより幅広く、18歳まで受け入れるインターナショナルスクールもあります。

それに対してプリスクールは、主に日本語を母語とする子どもが通う保育施設です。英語に慣れ親しむために英語の教育が行われる施設なので、入園時に高い英語力を求められることはありません。

当園のように、「インターナショナルプリスクール」としている施設もあります。インターナショナルプリスクールは厳密な定義があるわけでもなく、プリスクールの意味でも、未就学児が通うインターナショナルスクールの意味でも使われる場合があります。

当園は、児童福祉法第59条の2に基づいて東京都及び豊島区への設置届出を行い、認可外保育施設指導監督基準を満たしたインターナショナルプリスクール(認可外保育施設)です。認可外保育施設指導監督基準を満たしているため、「幼児教育・保育無償化」制度の対象となっており、3歳から5歳までのお子様は月額3.7万円までの利用料が無料になります。

インターナショナルプリスクールの場合は、施設の説明をよく読んで、どういった性質の施設か確かめる必要があります。

プリスクールのメリット

では、小学校へ上がる前の子どもを英語で保育するプリスクールにはどんなメリットがあるのでしょうか。子どもへの教育の面からご紹介します。

幼児期から英語に触れられる

プリスクールのメリットは、幼児期から英語に触れられることです。幼児期に英語に触れると、英語の発音が聞き分けられる「英語耳」や、英語でコミュニケーションするときは英語で考える「英語脳」が身に付きやすくなります。

英語を学習し、英語でコミュニケーションをする上では、まず「相手の言っていることを聞き取れるか」が非常に重要です。人生の早い段階で英語に慣れさせてあげることは、グローバル時代の子どもへ大きなギフトになるでしょう。

また、日本人が英語を習得するには、2000~3000時間が必要とされていますが、通常の日本の学校教育では英語の学習時間は1000時間に満たないのが現状です。不足している英語の学習時間を増やすのにも、プリスクールは役立ちます。 当プリスクールでは2歳から卒園までの4年間で6,000時間以上英語に触れることができます。

多文化、多様性に触れられる

近年グローバル化や価値観の多様化にともない、多様性を認識するための教育が重視されています。性別や人種、国籍、宗教、文化などの違いを受け入れ、互いに尊重することは、これからの国際社会だけでなく、日本社会においても重要です。

プリスクールでは、幼少期から英語という母語とは違う言語に触れ、当園ではさまざまな国・地域の先生がいます。言語は文化や考え方にも影響を与えます。自分たちとは異なる文化や考え方、多様性を理解するためにも、外国語に触れることは重要なのです。

プリスクールの学費

プリスクールを検討していると、気になるのは学費でしょう。施設により費用には幅がありますが、プリスクールの年間費用の目安は概ね130万円~200万円ほどとされています。当園の費用はこちらのページから確認できますが、比較的安価だと考えています。

一般的な幼稚園・保育園の費用は一概には言えませんが、文部科学省の調査によれば、学校教育費・学校給食費の年間平均額合計は、公立幼稚園で74,571円、私立幼稚園で164,752円でした。また、2019年から始まった「幼児教育・保育の無償化」によって、幼稚園や保育園でかかる費用は以前よりも抑えられています。

プリスクールも、「幼児教育・保育の無償化」によって月額37,000円まで補助金が出る場合があります。当園についてはこちらのページを参照ください。

しかし、補助金があったとしても、一般的な幼稚園・保育園と比較して、プリスクールの費用が高額になるのは確かです。プリスクールのメリットとそれにかかる費用を考慮して、入園するか判断する必要があります。

「プリスクールは意味ない」という声もある理由

プリスクールについて調べていると、「プリスクール 意味ない」というキーワードが表示されて戸惑う方もいるのではないでしょうか。費用が高額である分、こういった声は気になるでしょう。「プリスクールは意味ない」という声がある理由についても解説します。

プリスクールで英語を学んでも忘れてしまう?

「プリスクールは意味ない」と言われる大きな理由は、プリスクールで英語を学んでも忘れてしまう場合があるということです。

帰国子女の子どもが日本に帰ってくると外国語を忘れてしまうケースがあるように、折角プリスクールで英語を学んでも、小学校などであまり英語を使わずに過ごすうち、英語を忘れてしまう子どももいます。

言語は継続して学習することが重要です。子どもがプリスクールで学んだ経験を活かすなら、小学校以降も英語に触れられるよう配慮は必要になりますが、継続すればプリスクールの時から英語に触れていた意義は見出せます。

当園では、小学校に入学した卒園生の英語力の維持および向上を目的としたエレメンタリークラスがあります。プリスクールの教師らがエレメンタリークラスも担当しているため、卒園生は慣れ親しんだ教師らと一緒に楽しく英語学習を継続できます。

幼児期の日本語がおろそかになってしまうから?

プリスクールに通うと日本語がおろそかになってしまうのではという声もあります。たしかに、英語を使う時間が多い分、一般的な幼稚園・保育園に通う子どもに比べれば、日本語に触れる時間が少ないとも言えます。

しかし一般に、第2言語の能力が第1言語の能力を上回ることはありません。日本語の能力が中途半端だと、英語の能力も中途半端な状態になってしまいます。

プリスクールで英語を使って過ごすなら、家庭では日本語でもしっかり会話をするなど、家庭での教育も踏まえてご検討いただければと思います。

後悔のないプリスクールの選び方

プリスクールは施設によって特色があるため、お子さんと家庭の状況に合わせて選ぶのがおすすめです。ここからはプリスクールの選び方のポイントについて解説します。

どのくらい英語を使うか

プリスクールによって、どのくらい英語を使うかは異なります。保育中の会話は全て英語のプリスクールもあれば、年少のうちは日本語を使い、徐々に英語に慣らしていくプリスクールもあります。

いきなり英語だけでも物怖じしない子どももいますが、戸惑ってしまう子どももいます。お子さんの性格に合わせてプリスクールを選んでみてください。

当園は日本語のリトミックのクラスや日本語の読み聞かせのクラスを除き、全て英語での授業および保育になっています。日本語が理解できるバイリンガルの教師や保育士もおりますので、入園まもないお子様の英語環境への順応をサポートいたします。

講師の質は高いか

プリスクールにはネイティブの先生がいる施設と、日本語を先生とする講師のみの施設があります。日本語が母語でも優れた先生はいますし、第2言語として英語を学んだ経験があることは子どもに英語を教える上での強みにもなります。

しかし、ネイティブの先生がいることによって、自然な発音とともに本場の英語が学べるというメリットも見逃せません。また、多様性を知るという観点では、ネイティブの講師と過ごす時間も、子どもにとって大きな経験となるでしょう。

プリスクールを選ぶ際には講師陣にも注目して選ぶのがおすすめです。

当園は各クラスの担当教師は全て英語ネイティブの教師となっております。

どのようなカリキュラムか

プリスクールによってカリキュラムはさまざまです。「英語をしっかり学んでほしい」「音楽やお絵描きも楽しんでほしい」「運動もめいっぱいしてほしい」など希望は人によって異なります。子どもがどんな時間を過ごすかイメージしてプリスクールを選びましょう。

当園は英語教育のほか、併設している音楽教室でピアノやヴァイオリンのグループレッスンや個人レッスンを提供しています。プリスクールやアフタークラスの後に同じ園内で音楽の情操教育を受けることができるようになっています。

延長保育や送迎はあるか

働いていたり忙しい日々を過ごしている保護者の方だと延長保育や送迎も気になるでしょう。延長保育と送迎の有無や、どの時間まで延長保育があるか、延長料金はいくらかなども参考にしてプリスクールを選ぶのがおすすめです。

当園は14:30にプリスクールの授業が終了し、そのあとは16:30まで英語のアフターキンダークラスを提供しています。読み聞かせやフォニックス、英会話、工作、ダンス、歌などを英語で学ぶことができます。また、16:30から18:00までは延長保育を行っております。

アフターフォローはあるか

プリスクールによっては、卒園後も継続して英語教育を行ってくれる施設もあります。英語を身に付けるためには、小学校に上がってからも英語学習を続けるのが重要です。アフターフォローのあるプリスクールなら自然と英語に触れ続けられるでしょう。

とはいえ、放課後に英語を学ぶのであれば、プリスクール以外にも選択肢はあります。アフターフォローがあるプリスクールを選ぶかは、費用や他の選択肢も検討した上で、決めましょう。

当園は卒園生の英語力をさらに伸ばしていくため、エレメンタリークラスを提供しています。エレメンタリークラスもプリスクールの教師らが担当し、楽しみながら英語学習を継続できるクラスとなっています。